日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。
このページの内容
自転車を処分する7つの方法
自転車を処分したいのですがどんな方法がありますか?
自転車は通常のごみとして出せないので、粗大ごみとして処分しなければなりません。捨てる際は市区町村の粗大ごみとして出すか、業者に回収してもらう方法があります。まだ使える場合は売ったり、譲ったりして再利用してもらうという方法も良いですね。
自転車の主な処分方法は次の通りです。
- 粗大ごみとして出す(持ち込み/回収)
- 不用品回収業者に回収してもらう
- 自転車の買い替え時に回収サービスを利用する
- リサイクルショップや買取専門店に売却する
- 個人間(フリーマーケット/ネットオークション)で売却する
- 知人に譲る
- 慈善団体に寄付する
上の3つは捨てる処分方法、下の4つは再利用する処分方法です。もしお持ちの自転車がまだ使えるようであれば、再利用できる方法を検討してみるのもよいでしょう。
それぞれの方法をより詳しくご説明します。
1.粗大ごみとして出す
自転車は普通の可燃ごみ・不燃ごみとして出せないので、粗大ごみとして別途料金を支払って処分しなければなりません。費用はお住まいの地域や自転車のサイズ、種類によって異なります。
また出し方も自治体ごとに定められており、事前に確認する必要があります。
自転車を粗大ごみとして出す場合の回収方法
- サイズや種類に沿ってシールを購入し、その後そのシールを貼って予約した日(指定日)にゴミ収集所に出す
- 自宅への回収を申し込む
- 粗大ごみを処理している指定引取所に自分で持ち込む
住民が多い地域は1年中粗大ごみを回収していますが、住民が少ない地域は1年に数回決められた日に持ち込むようになっていることがほとんどです。
2.不用品回収業者に回収してもらう
不用品回収業者は自治体以外の企業が運営する、不用品回収サービスです。粗大ごみと異なるのは、回収までの期間が短いこと。粗大ごみは捨てるまでに時間がかかるのが難点ですが、不用品回収業者は捨てたいと思った時に捨てられます。
3.自転車の買い替え時に回収サービスを利用する
自転車を買い替える予定がある方は、販売店の回収サービスを利用するのもよいでしょう。店舗によっては無料で回収してくれる場合もあるので、買い替える前にチェックしてみてください。
4.リサイクルショップや買取専門店に売却する
まだ自転車としてしっかり機能するものは、売却して再利用してもらうのがおすすめです。自転車は比較的売却しやすいので、買取専門店だけでなくリサイクルショップでも買い取ってもらえます。
自転車の種類別買取価格(相場)
- 自転車:2,000円
- 子供向け自転車:1,000円~2,000円
- クロスバイク:15,000円~50,000円
- ロードバイク:95,000円
- マウンテンバイク:10,000円~16,000円
- 電動自転車:60,000円
特にロードバイクやマウンテンバイク、電動自転車など、機能性に優れた自転車は高額買取の対象になります。環境面にも配慮できる方法なので、買い替えなどを利用に処分する場合は、売却処分も検討してみてください。
5.個人間で売却する
リサイクルショップや専門買取店などの店舗に売却するほか、フリマアプリやインターネットオークションを通した個人間の売買契約もおすすめ。仲介料や手数料などの費用が非常に安く、店舗に売却するよりも高い値段で売却できます。
ただし郵送での取引になるので、利益を得るには着払いにするか、送料込みの値段で出品する必要があります。
自転車の配送料(関東から関東に送る場合)
- ヤマト運輸(ヤマト便):2,432円~2,509円
- 佐川急便(飛脚ラージサイズ):2,420円~5,995円
- 西濃運輸(カンガルー自転車イベント便):5,960円
重量のある電動自転車はこれよりも費用がかかる場合があります。また運送時の破損に対する保証が付くものを選びましょう。
6.知人に譲渡する
「売るのは面倒だけど、捨てるのは勿体ない」という方は、知り合いや友人に譲るのがおすすめです。特に普通の自転車以外の、高価なものは非常に喜ばれます。
もしロードバイクや電動自転車などの処分を考えてる方は、一度知人に尋ねてみてください。
7.NPO法人や慈善団体に寄付する
売却や譲渡のほか、寄付するという方法でも自転車の再利用ができます。寄付する際のポイントは、売却や譲渡に比べて多くの自転車が対象になることです。多少の汚れやサビつき、破損があっても安全な走行ができれば問題ありません。
また子供用自転車や三輪車は特に需要が多いので、子供用自転車の処分を検討している方は寄付も視野に入れてみてください。
なるほど。自転車は故障していない限り再利用できるものなんですね
問題なく走行できれば基本的に再利用できます。質の良い自転車は修理とメンテナンス次第で何年も使えます。お持ちの自転車がまだ走行可能であれば、再利用する処分方法も検討してみてください。
自転車は処分前に防犯登録抹消手続きが必要
自転車を処分する前にしておかなければならないことはありますか?
自転車には防犯登録がしてあるので、その登録を取り消す必要があります。防犯登録は車のナンバーと同じような役割をしており、取り消さないまま廃棄・譲渡すると、窃盗と判断されてしまう場合があります。
自転車には盗難時に備えた「防犯登録」があり、処分前にはこの防犯登録を解除しなければなりません。この解除手続きを「防犯登録抹消手続き」といいます。
防犯登録は登録から10年間有効で、その間は警視庁のコンピュータにデータが保存されます。10年が経過した後は、再び新規登録するようになっているので、登録から10年経った後の自転車には抹消手続きが必要ありません。
なるほど。自転車の防犯登録は10年以内のものであれば自分で解除する必要があるんですね
防犯登録をしたままだと、処分・売却した自転車が盗難自転車だと疑われるほか、犯罪に使用されると関与を疑われる場合もあります。トラブルに巻き込まれないよう、しっかり抹消手続きを行いましょう。
自転車の防犯登録抹消手続きの方法
自転車の防犯登録抹消手続きは、どうやってするんでしょうか?
警察署や民間の自転車販売店で手続きできます。防犯登録ができる店舗には「自転車防犯登録所」の看板があるので、それを目印にするとよいでしょう。また解除には書類や自転車本体も必要です。スムーズにできるよう、ここでしっかり知識を身につけておきましょう。
自転車の防犯登録は、購入した店舗で行う方が多いと思いますが、可能であればその店舗で抹消手続きするのがおすすめです。もし自転車を購入した店舗に出向けない場合は、「自転車防犯登録所」の看板がある店舗で抹消手続きができるほか、お近くの警察署でも手続きを行える場合があります。
抹消登録に必要なものは次の通りです。
- 自転車本体
- 公的機関発行の身分証明書
- 防犯登録カード
なお地域によっては、防犯登録カードがなくても手続きできる場合があります。地域ごとに多少の差があるので、確認するのがよいでしょう。
もし防犯登録カードを無くしてしまった場合は、購入した店舗で書類の写しがもらえます。この時も自転車本体と、身分証明書を持参しましょう。
防犯登録抹消手続きには自転車本体が必要なんですね
そうなんです。そのため自転車の処分前に防犯登録抹消手続きをしておかなければならないのです。
自転車の買い替えサインは?
今持っている自転車が購入してからだいぶ経つのですが、買い替えのサインやタイミングはありますか?
自転車の買い替えはおおよその耐用年数と、自転車そのものの品質、修理の可否によってわかります。質の良い高級な自転車であれば部品を交換した方が安く済みますし、安価な自転車は修理に出すよりも買い替えたほうがコストパフォーマンスが高いでしょう。
自転車の買い替えタイミングは次の3つを目安にするのがおすすめです。
- 素材や使用頻度ごとの耐用年数
- 購入時の価格
- 修理の可否
1.素材や使用頻度ごとの耐用年数
自転車の耐用年数は、およそ10年と言われています。これも素材によって異なり、アルミフレームの安価なママチャリの場合だと、10年経たずに壊れてしまう可能性があります。
逆に品質がよい自転車は10年経過しても、安全に走行できます。修理やメンテナンスを欠かさなければさらに長くもつ可能性も。
また使用頻度や保管環境も耐用年数に深く関係します。毎日走行させる自転車と、数日に一度走行させる自転車では耐用年数にも大きな差が出るでしょう。耐用年数を伸ばしたい方は、雨ざらしにならないよう、屋根と壁がある場所に配置するのがおすすめです。
2.購入時の価格
購入時の価格によっても替え時が異なります。これは数十万円する品質の良い自転車の場合、廃棄して新しいものを買うより、数万円程度かけて修理する方がコストパフォーマンスが高いからです。
逆に安価で購入した自転車は買い替えよりも修理代の方が高くなってしまうかもしれません。購入時の価格と、壊れた箇所を参考に、廃棄するか修理するかを検討してみてください。
3.修理の可否
高額な自転車は修理を繰り返すほうが安価ですが、状況によっては修理できない場合も。部品は壊れた部分をどんどん修理・交換していけば直りますが、フレーム部分、つまり自転車の車体が折れてしまうと、修理はほぼ不可能に。
溶接などで繋げばなんとか回復できますが、耐久性は著しく低下します。自転車の修理ができないと断わられた場合は、買い替えを検討しましょう。
自転車は修理すれば何年も使い続けられるんですね。
素材や設計に優れている自転車ほど、長く乗り続けられます。また日頃のメンテナンスや定期的な修理が長持ちさせるコツ。大事な自転車は乗るたびに状態をチェックし、できれば屋内や車庫など環境の良い場所に収納しましょう。
私有地の放置自転車の処分方法・注意点
私有地に放置されている自転車は勝手に処分してもよいのでしょうか?
勝手に処分してはいけません。後のトラブルを避けるためにも、お近くの警察署に確認をとってから手順を確認しましょう。地域ごとに撤去までの流れが異なるので注意が必要です。
放置された自転車の処分は、場所によって異なりますが、市区町村が管理するのは私有地以外の道路のみなので、私有地に放置された自転車は自分で撤去しなければなりません。
原則、私有地に放置された自転車は土地所有者の権限で処分することができますが、念のため「警告札」を貼り付けてから処分するのがよいでしょう。
東京都江東区の場合、私有地に放置された自転車は警告札(引取期限と処分の警告文を書いたもの)を取り付け、その期限が過ぎた後は土地所有者の権限で処分するようになっています。
一方大阪府では一度警察署に確認をとり、所有者の特定を行ってから処分するように参考文献が公開されています。
いずれにせよ、私有地の放置自転車は警察署に相談してから対応しましょう。
私有地に放置されているからと言って、勝手に処分するとトラブルにつながる場合もあるんですね
所有者が自転車を取りに来た場合、損害賠償を請求される可能性があります。また放置されている自転車が盗難自転車の場合もあるので、まずは警察署に相談するのが大切です。地域ごとに条例があるので、お住まいの地域の条例についてはインターネットか市区役所で調べてみてください。
自転車の処分は不用品回収業者がおすすめ!よい業者を利用してお得に処分しよう
もう使えない自転車の廃棄処分は、最短数日で処分が完了する不用品回収業者がおすすめです。持ち込みやゴミ処理場に運ぶ必要がないので、手間が非常に少ないのもメリットのひとつ。
ただし不用品回収業者のなかには法令を守っていない業者もおり、そういった違法業者に依頼しないように注意が必要です。優良企業は市区町村から「一般廃棄物処理業」の許可をもらっているので、許可を目印に探すのがおすすめです。
不用品回収の窓口では、最大5社の不用品回収業者を一括見積できます。掲載している業者は優良企業のみなので、違法業者を選ぶ心配もありません。自転車の処分時には、ぜひ不用品回収窓口で料金を比較してみてくださいね。
日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。