引っ越しを機に新しいベッドに買い替えようと思っていますが、古いベッドはどうやって処分したらいいですか?
ベッドはサイズが大きいので、自分ひとりで処分しようと思うと大変です。手軽に処分したいのなら、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです
引っ越しや新生活を機に、古いベッドを処分して新しいものに買い替えたいと考える人は多いでしょう。
ただ、大人用のベッドはサイズが大きいので、「普通に粗大ゴミに出していいの?」「どうやって部屋から搬出すればいい?」など、処分方法に頭を悩ませがちです。
そこで今回は、不用品回収のプロが、ベッドの正しい方法や、処分にかかる手数料の目安、ベッドの処分を依頼する業者の選び方について解説します。
日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。
このページの内容
ベッドの正しい処分方法7選
ベッドの処分というと、粗大ゴミに出すことをイメージする方が多いですが、実は他にもいろいろな方法が存在します。
代表的な方法は以下7つです。
- 粗大ゴミに出す
- 解体して家庭ゴミとして出す
- ゴミ処理施設に持ち込む
- リサイクルショップ等に買い取ってもらう
- ネットオークション、フリマアプリで売却する
- 友人、知人に譲渡する
- 不用品回収業者に依頼する
確かに、粗大ゴミ以外にもいろいろな方法があるんですね
それぞれ処分にかかる手間や時間、費用に違いがありますので、メリットとデメリットをよく理解し、自分に合った方法を選びましょう
以下では、ベッドの処分方法ごと特徴やメリット・デメリットについて解説します。
1.粗大ゴミに出す
粗大ゴミの日にいつものゴミ収集所にベッドを出しておけば、自治体が回収して処分してくれます。
粗大ゴミは無料で回収してくれるところもありますが、大半のところは有料で、事前に手数料納付券などを購入するか、後日納付書で手数料を納める必要があります。
費用は自治体によって異なりますが、民間業者を利用するより安価なので、コストをかけずにベッドを処分したいという方におすすめの方法です。
ただ、粗大ゴミのルールは自治体によって差があり、サイズ制限を設けていないところもあれば、一定のサイズを超えたものに関しては直接ゴミ処理施設に持ち込むよう指示しているところもあります。
また、ベッド自体もそのまま廃棄してOKの場合もあれば、ばらして廃棄しなければならないケースもあります。
粗大ゴミのルールは自治体のホームページや、各世帯に配布されたゴミ分別事典などに記載されていますので、「ベッド」の項目をチェックして廃棄方法を確認しておきましょう。
なお、そのまま廃棄してOKの場合でも、ベッドのサイズが大きくて部屋から出せない場合は、自分で解体する必要があります。
2.解体して家庭ゴミとして出す
ベッドはそのままの状態では粗大ゴミ扱いとなりますが、工具を使って細かく解体した場合、家庭ゴミとして処分することも可能です。
粗大ゴミの場合は手数料が発生しますが、家庭ゴミなら無料で出せるので、コストを大幅に節約できるのが利点です。
また、小さく解体すればゴミ収集所に運ぶのも比較的楽になります。
ただ、大型のベッドを工具で解体するのはかなりの手間と時間がかかります。
家庭ゴミとして出す場合は、ただ小さくすればよいというわけではなく、木材・スチール・ねじなど、材質ごとに分別して、可燃ゴミ・燃えないゴミとしてそれぞれ処分しなければなりません。
工具の扱いに慣れている方や、とにかくコストを抑えたいという方に向いている処分方法ではありますが、解体時にケガをするおそれもありますので、他の方法での処分を検討した方が無難です。
3.ゴミ処理施設に持ち込む
自治体がゴミ収集所から回収したゴミは、ゴミ処理施設に持ち込まれて処分される仕組みになっています。
そのため、ゴミ収集所を介さず、直接ゴミ処理施設に持ち込んだ場合、運搬料がかからないぶん、手数料が安く設定されています。
また、ゴミ処理施設への持ち込みは、一部品目を除き、ゴミの重さによって手数料が決められているケースが多く見られます。
たとえば「100kg未満まで1,500円」で処分してもらえるゴミ処理施設なら、ベッド以外の不用品を一緒に持ち込んでも、追加費用なしで処分することが可能です。
ベッドだけでなく、他の不用品も安価に処分したいという方に適した処分方法といえるでしょう。
ただ、ゴミ処理施設にベッドやその他不用品を持ち込むためには車両が必要になります。
特にベッドを細かく解体しない場合、普通車では積載できないので、軽トラックのような車両を用意しなければなりません。
ベッドを積載できる車両を保有していることと、重量・サイズのあるベッドを車両に積み込める人手があることが前提となりますので、万人向けの方法とはいえないのが難点です。
4.リサイクルショップ等に買い取ってもらう
ベッドの状態が良い場合は、リサイクルショップ等に買取を依頼するのもおすすめです。
ほとんどの場合、査定は無料ですし、買い取ってもらえれば臨時収入を得られるところが大きな魅力です。
店舗によっては出張買取に対応していますので、ベッドを店舗に持ち込む手段がないという方も、手軽に査定を申し込めます。
ただ、リサイクルショップでは買い取ったベッドを商品として再販することを前提としていますので、よほどの美品でなければ買い取ってもらえません。
汚れや傷が目立つもの、スプリングに劣化が見られるものなどは、ほぼ買取対象外となってしまいますので注意が必要です。
5.ネットオークション、フリマアプリで売却する
リサイクルショップで買取不可だったベッドでも、ネットオークションやフリマアプリに出品すれば、買い手がつく可能性があります。
多少の傷や汚れがあっても、そのぶん値段を安くすれば、購入希望者が見つかるかもしれません。
美品ならリサイクルショップより高値で売れることもありますので、希望する額で出品してみるのもひとつの方法です。
ただ、ベッドが売れた場合は、取引価格に応じた販売手数料を運営会社に支払う必要があります。
また、ベッドの梱包や配送手続きは自分でやらなければならないので、諸々の準備に手間と時間がかかるところもネックです。
6.友人、知人に譲渡する
中古のベッドを欲しがっている友人、知人が身近にいるのなら、譲渡を検討してもよいでしょう。
廃棄するわけではないので処分料はかかりませんし、相手に引き取りに来てもらえれば、ベッドを運搬する手間ひまも省けます。
ただ、いくら友人・知人とはいえ、汚れ・傷がひどいものや、スプリングが劣化しているものは譲渡できません。
状態の悪いベッドは他の方法で処分することを検討した方がよいでしょう。
7.不用品回収業者に依頼する
ベッドの状態があまり良くなく、かつ手間をかけずに処分したいのなら、不用品回収業者を利用するのがおすすめです。
不用品回収業者は、基本的に土日祝に関係なく、365日体制で営業しているケースが多いため、都合に合わせていつでも好きな時にベッドを回収してもらえます。
もちろん、ベッドの解体から搬出、車両への積み込みまで、一貫してすべての作業を行ってくれるので、依頼者は何もする必要がありません。
ベッドが2階以上の部屋にある場合でも、窓やベランダからベッドを吊り下げて地上に降ろしてくれるので、場所を選ばず処分を依頼できます。
また、不用品回収業者によっては、車両一台あたりいくらという定額料金制を導入しています。
一定量までならベッド以外の不用品もまとめて処分できるため、引っ越しや新生活を機にいらないものをまとめて廃棄したい!という方にぴったりです。
ただ、不用品回収業者の中には無許可で営業しているところや、法外な料金を請求してくるところもあります。
無許可営業している不用品回収業者にベッドの処分を依頼すると、不法投棄などの原因となりますので、数ある中から良心的な業者を見つけられるかどうかが重要なポイントになります。
なるほど、確かにいろいろな方法があるんですね。何を基準に選ぶのがポイントですか?
美品の場合は、リサイクルショップやネットオークション、フリマアプリなどに売却すると、コストがかからないだけでなく、臨時収入になってお得です。一方、使用感の目立つベッドの場合は、解体や搬出、搬送の手間がかからない不用品回収業者を利用した方が、楽にベッドを処分できるでしょう。コストの比較も大切ですが、ベッドはサイズ・重量ともに大きいものなので、自分または家族だけで処分できる方法かどうかも検討することが失敗しないポイントです
ベッドの処分にかかる手数料の目安
ベッドの処分方法によっては、費用や手数料が発生します。
以下では方法別におおよその手数料の目安をまとめてみました。
処分方法 | 手数料の相場 |
---|---|
粗大ゴミに出す | 1,000円~5,000円程度 |
家庭ゴミに出す | 0円 |
ゴミ処理施設に持ち込む | 500円~3,000円程度 |
リサイクルショップで買取 | 0円 |
ネットオークション、フリマアプリで売却 | 取引価格×5~10%の販売手数料+送料(10,000円~23,000円程度) |
友人、知人に譲渡 | 0円 |
不用品回収業者に依頼 | 10,000円~20,000円程度 |
同じ方法でも料金に幅があるのはどうしてですか?
自治体や依頼する業者によって料金体系が異なるほか、ベッド枠のみ処分する場合と、マットレスも同時に処分する場合では、料金に大きな差が出るためです。特にスプリング付きのマットレスは、スプリングなしのものより処分料が割高になりますので注意しましょう
ベッドの処分を依頼する業者の選び方
ベッドの処分を不用品回収業者に依頼する場合、気を付けることはありますか?
不用品回収業者と一言にいっても、サービス内容や実績、料金体系は業者によって大きく異なります。悪徳業者に依頼して後悔することのないよう、業者選びのポイントをあらかじめ押さえておきましょう
以下では、ベッドの処分を依頼するのに適した不用品回収業者の選び方のポイントを4つご紹介します。
1.必要な許可を取っているかどうか
一般家庭から排出された廃棄物を回収・処分するには、その自治体から「一般廃棄物収集運搬業」の許可を取得する必要があります。
許可を得ずに営業を行っている業者にベッドの処分を委託すると、不法投棄や不適正処理、不適正管理によって、環境に被害が及ぶおそれがあります。
一般廃棄物収集運搬業の許可を得ているかどうかは、業者のホームページや店頭などに表記されていますので、事前に必ず確認しておきましょう。
2.「無料回収」を謳う業者は利用しない
不用品回収業者の中には、チラシや宣伝カーなどで「不用品の無料回収」を謳っているところもあります。
「無料で回収してくれるなら…」とうっかり依頼してしまうと、ベッドを車両に積み込んだ後に高額な費用(運搬料など)を請求される可能性があります。
実際、不用品回収業者にまつわるトラブル事例は多く、各自治体では具体的な例を挙げたうえで、注意を促しています。
そもそも、不用品を回収するためには、運搬料や処分料などのコストがかかりますので、美品の買取でもない限り、業者が無料で回収してくれることはありません。
現物を見ずに「不用品の無料回収」を謳っている業者には、安易に処分を依頼しないよう注意しましょう。
3.万一の場合の補償があるかどうか
ベッドなどの大型家具を運び出す際、業者はあらかじめ搬出経路に養生を行いますが、床や壁に傷がついたり、他の家具にぶつかって破損したりする可能性はゼロではありません。
万一のことを考えると、室内や家財に被害が出た際に一定の補償がきく不用品回収業者を選ぶと安心です。
補償の有無は業者のホームページを確認するか、直接問い合わせて確認しておくことをおすすめします。
4.複数の業者を比較する
不用品回収にかかる費用は業者によって異なりますので、よりお得にベッドを処分したいのなら、複数の業者を比較することが大切です。
同じ条件でいくつかの業者から見積もりを取れば、どの業者が最も良い条件を提示してくれたか、一目で判断することができます。
業者を比較するときは、何社くらいに見積もりを依頼すればいいですか?
多いほど良いですが、お住まいのエリアの回収に対応している4~5つの業者から見積もりを取得すれば、より良い条件でベッドを処分してくれる業者を見つけられるでしょう
いらないベッドは不用品回収業者に依頼して処分してもらおう
不要になったベッドを処分する方法はいくつかありますが、美品ならリサイクルショップやネットオークション、フリマアプリなどを使って買い取ってもらうとお得です。
一方、状態の悪いベッドの場合は、解体から搬出、車両への積み込みまですべて行ってくれる不用品回収業者への依頼がおすすめです。
定額制プランを導入している業者なら、積載量を超えない範囲で他の不用品も回収してくれるので、自宅をスッキリ片付けることができます。
なお、サービス内容や料金体系は業者によって異なりますので、複数の業者を比較し、よりお得な条件でベッドを処分できるところを選びましょう。
「不用品回収の窓口」では、無料で最大5社の不用品回収業者から見積もりを取り寄せることができます。
見積もりに必要な情報入力は30秒ほどで終わりますので、ベッドの処分を検討されている方は、ぜひ一度お試しください。
日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。