マットレスって燃えるゴミや資源ゴミに出してもいいんですか?
そのままの状態でゴミに出すのはダメです!マットレスはウレタンや樹脂製の柔らかいタイプのものでも、粗大ゴミ扱いです。「古布と一緒でしょ」と資源ゴミの日に出す人がいますが、回収してくれません。
マットレスは種類を問わず燃えるゴミや資源ゴミに出せません。
粗大ゴミとして回収してもらえることもありますが、自治体やマットレスの種類によっては対応していないので注意が必要です。
とくにスプリング入りのマットレスは処分方法が限られています。
6つの処分方法を知って適切に処分しましょう。
このページの内容
マットレスの正しい処分方法6選
マットレスを処分する方法は6つあります。
- 粗大ゴミに出す
- 不用品回収業者に依頼する
- 買い替え時に引き取ってもらう
- リサイクル業者に依頼する
- 個人譲渡やネットオークションを使う
- 解体・分別してゴミに出す
自治体の粗大ゴミに出す場合や、業者・引き取りサービスを利用する場合は費用がかかります。
その他の方法では費用はかからない、かかったとしても少額です。
しかし、手間や労力がかかるため、体力に自信があり、工具や運搬方法を準備できる環境でないと厳しいでしょう。
費用をかけて楽に処分するか、節約のために手間をかけるか、ということですね。一番おすすめの方法はどれですか?
費用をかけてもよいなら、廃品回収業者への依頼がおすすめです。依頼すれば運び出しから処分まですべてお任せできます。とはいえ、6つの方法それぞれにメリットとデメリットがありますので、特徴を知って決めましょう。
1.粗大ゴミに出す
マットレスは粗大ゴミとして回収してもらえる自治体が多いです。
回収だけで運び出しはしないため、寝室から家の前や所定の場所まで運搬しなくてはいけません。
軽量タイプやシングルサイズ程度のマットレスなら1人でも運べますが、重たいものやダブルサイズを超えると厳しいでしょう。
また、引っ越しシーズンは回収依頼が殺到します。
数週間~1ヶ月以上先の予約になることもあるので注意が必要です。
2.不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者へマットレスの処分を依頼すれば、電話やメールで連絡する以外に何もしなくてOKです。
業者がやって来て部屋からトラックへ運び出し、持ち帰って処分してくれます。
ほとんどの場合、サイズや種類を問わずに回収してもらえます。
また、迅速な対応も不用品回収業者の強みですので、早く処分したい場合は強い味方になるでしょう。
トラック積み放題のプランを利用する場合は、そのほかの不用品もまとめて回収してもらえます。
3.買い替え時に引き取ってもらう
マットレスを買い替えるときは、新しいマットレスを購入するお店に引き取りを依頼できることがあります。
ポピュラーなお店の中では、
- ニトリ
- 無印良品
- IKEA
が古いマットレスの引き取りをしています。
他にも家具店やホームセンターも引き取りサービスをしていることがあるので、利用したい場合は引き取りサービスがあるか購入前に確認しましょう。
4.リサイクルショップに持ち込む
マットレスが新品同様にきれいな場合や、高級ブランド・人気メーカーの商品であれば家具を扱うリサイクルショップに買い取ってもらえます。
しかし、マットレスの中古品は使うことに抵抗を持つ人が多く、需要が高いとはいえません。
そのため、買取不可になるケースも多々あります。
あまり使わないまま不用になってしまったマットレス向けの手段だと考えましょう。
5.個人譲渡やネットオークションを使う
知人に譲ったり、ネットオークションを利用したりして個人的に譲渡・販売する方法もあります。
しかし、この場合もきれいで使用感の少ないマットレスでないとなかなか引き取り手は現れません。
この方法をとる場合は、引き渡し方法と送料に注意が必要です。
大きな品ですので、運送会社を利用すると送料が高額になります。
6.解体・分別してゴミに出す
体力や力に自信があり、工具も揃っている場合は解体してゴミに出す方法があります。
正しく分別して地域指定のゴミ袋に入れれば、ゴミ袋以外の費用をかけずにマットレスを処分することが可能です。
マットレスの種類によって解体にかかる労力は大きく変わりますが、分解したうえに細かく切る必要があるため、数日にわたる大作業になることを踏まえて検討しましょう。
2年ほど使ったマットレスの処分はどの方法が取れますか?
リサイクルショップやネットオークションでの買取は可能性が低いので、粗大ゴミ・不用品回収業者がおすすめです。買い替えるなら購入するお店のサービスも確認してみましょう。ご紹介はしたものの、解体して分別する方法はあまり現実的ではありません。シングルサイズやウレタン・樹脂素材・ファイバーなどの素材で、小さくて分解しやすいマットレスならできなくもないですが、それでも膨大な量のゴミが出ます。
マットレスの種類による処分方法の違い
マットレスの種類によって利用できない処分方法があると聞きましたが本当ですか?
不用品回収業者の場合は種類を問わず回収しています。しかし、粗大ゴミに出す場合はマットレスの構造によっては回収不可であったり、条件が設定されたりします。とくにスプリング入りのマットレスやダブルサイズ以上のマットレスは注意が必要です。
マットレスには布やウレタン、フェルトなどの柔らかい素材に加えて、スプリングやフレームに金属が使用されています。
そのため、回収しても分解・分別に手間がかかりすぎてしまい、自治体や回収業者の規定で回収ができない場合があります。
また、運搬が困難な分割できない大型マットレスも要注意です。
マットレスを4種類に分けてそれぞれの処分方法を見ていきましょう。
ウレタン・樹脂素材・ファイバーのマットレス
ウレタンや樹脂素材と布で構成されているマットレスは「低反発マットレス」や「高反発マットレス」という名前で、ファイバー素材のマットレスはそのまま「ファイバーマットレス」として売られていることが多いです。
これらのマットレスは、対応している自治体であれば粗大ゴミに出せます。
ハサミだけでも分解が可能なので、時間がある場合は分解して細かくしてから可燃ゴミ・不燃ごみに分けて処分することもできるでしょう。
スプリング入りのマットレス
スプリング入りのマットレスは、「ポケットコイルマットレス」や「ボンネルコイルマットレス」として売られています。
スプリング入りマットレスは一部の自治体では回収しておらず、持ち込みにも対応していないことがあります。
回収を依頼する場合はお住いの自治体が定めるルールを必ず確認しましょう。
解体する場合は、金属の切断が伴うためかなりの重労働になります。ペンチやボルトクリッパーがないと難しいです。
脚が付いているマットレス
木製や金属製の脚が付いているマットレスは、マットレス部分がポケットコイルやボンネルコイルマットレスであることが多いです。
スプリング入りのマットレス同様に自治体によっては回収に対応していません。
申し込む前にマットレス部分の構造を確認しておきましょう。
また、構造によってはマットレスではなく、ベッドとして扱われることもあります。
解体はスプリング入りのマットレスよりもさらに大変な作業です。
木製の脚やフレームが使われている場合は、のこぎりで切断しなくてはいけません。
ダブルサイズ以上のマットレス
ダブルサイズ以上の大きなマットレスは、幅だけでも140㎝を超えます。
スプリング入りの場合は重量もかなりのものになるため、粗大ゴミ回収やリサイクルショップに持って行くのは困難です。
買い替え時の引き取りサービスを利用や、不用品回収業者に依頼して搬出まで任せるのがおすすめです。
ポケットコイルマットレスってよく見かけますよね。でも処分するとなると思いのほか厄介なんですね…
自治体の粗大ごみ回収を利用する場合は条件に注意が必要ですね。しかし、不用品回収業者はどのようなタイプのマットレスも引き取りが可能ですので、心配しなくて大丈夫です。
マットレスの種類による交換時期
どんなに高品質・高耐久のマットレスにも寿命があります。
状態が悪くなっているのに使い続けてしまうと、睡眠の質が悪くなったり腰痛を引き起こしたりするかもしれません。
マットレスの種類によって違う寿命を知り、適切なタイミングで交換しましょう。
マットレスは寝心地が悪くなったら交換するものだと思っていました。
ウレタンや樹脂素材のマットレスは、多少へたっていても使い続けている人がとても多いと思います。寝心地が気にならないなら寿命は無視してもよいですが、マットレスが持つ本来の性能を堪能したい場合は交換時期を意識した方がよいでしょう。
マットレスの寿命
日本で多く使われているマットレスの種類別寿命は以下の通りです。
低反発マットレス | 3年~5年 |
高反発マットレス | 6年~8年 |
ポケットコイルマットレス | 8年~10年 |
ボンネルコイルマットレス | 6年~8年 |
ファイバーマットレス | 6年~8年 |
多くのマットレスが6年~8年で寿命を迎える中で、低反発マットレスの寿命が短く、ポケットコイルマットレスの寿命が長いことが分かります。
とはいえ、マットレスの寿命は製品の質や使用方法で変化するものです。
各マットレスの寿命は目安としてお考え下さい。
マットレス交換時期の見極め方
寿命が近づいてきたマットレスの交換時期は、寝心地や見た目などで判断できます。
- マットレスの中央付近(体重がかかる場所)がへこんだまま戻らない
- 横になったときに軋みや異音がするようになった
- 生地が破け始めた
- スプリングが飛び出て体に当たるようになった
- 原因不明の肩こりや腰痛が急に始まった
- 朝起きてもスッキリしない、疲れが取れない
このような症状が出てきたらマットレスが寿命を迎えている可能性が高いです。
最低でも10年に1回はマットレスを処分しないといけないわけですね。
寿命を考えるとそれくらいの頻度になります。しかし品質や使い方でマットレスの寿命は大きく変わるので、寿命よりも寝心地や見た目で判断するのがおすすめです。
マットレスの処分にかかる費用目安
どの方法が一番安く、楽にマットレスを処分できますか?
安くて楽なマットレスの処分方法があればおすすめしたいのですが、残念ながらありません。「作業が大変でも安く済ませる」か「多少高くても楽に済ませる」のどちらかです。前者の場合は粗大ゴミ、後者の場合は不用品回収がおすすめですが、各費用やサービス内容をよく見て検討しましょう。
粗大ゴミに出すときの費用
粗大ゴミとしてマットレスを回収してもらうには500円~2,800円の手数料がかかります。
自治体によって回収費用が違うため、正確な金額は自治体のホームページを確認してください。
不用品回収業者の費用
不用品回収業者に依頼する場合は2,000円~10,000円が相場です。
しかし、以下の状な条件下では追加費用がかかります。
- 作業員の追加が必要
- 搬出が困難で特殊な作業が必要
- 遠方への引き取り
業者によって料金に含まれるサービスや作業費用が違いますので、必ず見積もりをもらいましょう。
見積もりを依頼するときはマットレスのサイズやタイプを正確に伝えるとより明確で信頼度の高い見積もりをもらえます。
買い替え時の引き取りにかかる費用
買い替え時に古いマットレスを引き取ってもらう際の手数料は、販売店によっては無料です。
有料の場合でも3,000円前後ですので、買い替えの場合は利用すると少しお得に処分できるでしょう。
ただし、引き取り可能なマットレスには販売店が定めるルールがあります。サービスを利用したい場合は古いマットレスが対象になるかよく確認してください。
ネットオークションで売る費用
ネットオークションでマットレスを売る場合は、出品手数料と配送料がかかります。このうち配送料がかなり高額です。
運送会社のサービスを利用して送る場合は、マットレスのサイズによって11,000円~45,000円前後かかる可能性があります。
コンパクトにして送れるマットレスならもっと安く済みますが、あまり現実的な費用ではありません。
リサイクルショップを使うときは費用がかからないんですか?
リサイクルショップは持ち込みをするなら費用はかかりません。出張買取を利用する場合は出張費がかかることがあります。
種類を選ばずに楽にマットレスを処分するなら不用品回収がおすすめ
マットレスは運搬が難しく、スプリング入りは重さもあるのでかなりの重労働になります。
運び出しから処分までを任せたいなら、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
種類やサイズを問わずに回収しているので、粗大ゴミに出せなかったマットレスでも問題ありません。
費用はかかりますが、あっという間に処分できるので早くなんとかしたい場合はぜひ利用してみてください。
日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。