古くなったテレビはゴミ置き場に捨てられますか?
古くなって使わないテレビはゴミ置き場には捨てられません!テレビを処分する際は、テレビ販売店へ持ち込む、指定引取所にを持ち込むといった方法があり、ほとんどの方法で費用が発生します。そのため賢く処分する方法を覚えておきましょう
「自宅にあるテレビが古くなった」「引っ越しを機に買い替えたい」といった理由で、テレビの処分を検討している方は多いでしょう。
自宅のテレビの処分は手段によって、かかる費用や手続によって異なります。
より賢くテレビを処分するために、それぞれの方法の特徴やメリットをチェックしておきましょう。
今回はテレビの処分を検討している方向けに、テレビを正しく処分する方法や、方法別の費用相場、おすすめの処分方法について、不用品回収のプロが解説します。
日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。
このページの内容
テレビを処分する5つの方法
テレビを処分するには上記イラストにあるように、5つの方法があります。
- テレビ販売店に回収を依頼
- 自治体指定の業者や引取場所で処分
- リサイクルショップに買取を依頼
- 個人間で売買・譲渡
- 不用品回収業者に依頼
この5つの方法のなかで、いますぐテレビを処分する際はどの方法がおすすめですか?
いますぐテレビを処分したいという人には、リサイクルショップへの買取依頼か不用品回収業者への依頼がおすすめです。ですが、リサイクルショップに買取を依頼する場合、持ち込む必要があるうえに、期待していた値段がつかないなんてこともあるので注意しましょう
以下では、それぞれの方法の特徴について詳しく見ていきましょう。
1. テレビ販売店に回収を依頼
古くなったテレビの買い替えを検討しているのなら、新しいテレビを購入すると同時に、販売店で処分を依頼することができます。
新しいテレビを自宅に配送した業者が、そのまま古いテレビを引き取っていってくれるので、自分でテレビを店に持ち込んだりする手間が省けます。
なお、新しいテレビを購入する予定がない場合は、古いテレビを購入した販売店に処分を依頼することができます。
テレビを自分で持ち込むか、業者に回収してもらえるかは依頼した販売店によって異なりますので、事前に問い合わせが必要です。
2. 自治体指定の業者や引取場所で処分
お住まいの自治体が指定している回収業者に処分を依頼する方法です。
ただ、自治体によっては回収そのものを受け付けていないところもあります。
一般財団法人家電製品協会のHPにある『全国自治体家電リサイクル関連ページ検索』から調べるか、お住まいの自治体に直接問い合わせてみましょう。
また、自治体は指定の引取所も用意しています。この引取所にテレビを持ち込めば、処分を依頼することができます。
収集運搬料がかからないところが利点ですが、テレビを持ち込む手段は自分で用意する必要があります。
3. リサイクルショップに買取を依頼
リサイクルショップにテレビを買い取ってもらう方法です。
状態が良ければ値段がつくので、処分費用がかからないうえ、臨時収入を得ることができます。
ただ、古いテレビの買取には応じてもらえない場合が多いので要注意です。
店によっては出張買取に対応しているところもあります。
4. 個人間で売買
フリマアプリやネットオークションを使ってテレビを売却する方法です。
落札されれば売上金が手に入りますが、フリマアプリやネットオークションの運営に手数料を支払う必要があります。
また、個人間での売買はトラブルが発生するリスクが高い傾向にあります。
フリマアプリを使ってテレビを売る場合は、写真や状態の説明、型番などをしっかり記載する、丁寧に梱包するなど、トラブル対策を念入りに行う必要があるでしょう。
5. 不用品回収業者に依頼
不用品の回収を請け負っている業者に依頼する方法です。
コストは回収料金のみで、テレビの回収も業者が自宅まで引き取りにきてくれます。
なるほど、いろいろな方法があるんですね
どの方法を選ぶかは状況や目的にもよりますが、処分にかかる費用にも違いがありますので、コストの問題も検討しましょう
【方法別】テレビの処分にかかる費用相場
テレビを処分する費用ってどのくらいかかるんですか?
処分方法によって異なりますが、1,320円以上かかるケースが多いでしょう。なお、フリマアプリやネットオークションを活用して個人間でテレビを売買する場合、売上金が発生するからお得に思えますが、サイトへの手数料や配送料が発生します。配送料は5,000円におよぶこともあります
テレビを処分する方法を選ぶときは、コストにも注意する必要があります。
以下では、方法別にテレビの処分にかかる費用相場をまとめました。
処分方法 | 費用相場 |
---|---|
1.テレビ販売店に回収を依頼 | リサイクル料金:1,320円~2,970円 運搬料:600円〜2,000円程度 |
2.自治体指定の業者や引取場所で処分 | リサイクル料金:1,320円~2,970円 運搬料:2,000円〜3,000円程度程度 |
3.リサイクルショップに買取を依頼 | 無料 |
4.個人間で売買 | 手数料:販売代金の5~10%程度 配送料:3,000円~5,000円程度 |
5.不要品回収業者に依頼 | 回収料金:状況によって異なる |
ほとんどの方法でリサイクル料金がかかりますね
テレビは家電リサイクル法の対象製品ですので、処分する場合、リサイクル料金を負担する必要があります。リサイクル料金はテレビの種類や大きさ、メーカーによって異なりますので、家電製品協会のHPに掲載されているリサイクル料金一覧表であらかじめチェックしておきましょう
一番おすすめのテレビ処分方法は?
テレビの処分方法をいろいろ教えてもらいましたが、結局一番おすすめの方法ってどれですか?
比較的新しいテレビで、状態が良いものなら、リサイクルショップに買い取ってもらう方法が最もコストをかけずに済みます。逆に、型の古いテレビや、傷や不具合があるものは買取不可となってしまいますので、他の方法で処分することを検討した方がよいでしょう
テレビに限らず、洗濯機や掃除機などの家電製品は年月が経過すると劣化や故障のリスクが高くなります。
リサイクルショップでは、家電製品を再販売することを前提に買取を行っていますので、売り物として魅力のない古いテレビは買い取ってもらえません。
買取不可の基準はショップによって異なりますが、製造年月から5年を目安にしているところが多いようです。
ただ、実際に5年経ったテレビが不具合を起こすかというと、必ずしもそうとは言えません。
家電製品協会がまとめた「家電製品使用年数調査報告書」によると、テレビの平均使用年数は9.5年で、5年以内にテレビを買い替えた人は15%程度に留まっています。[注1]
「使っていないテレビを断捨離したい」「引っ越しを機に大きなテレビに買い替えたい」といった事情があれば別ですが、現実問題として考えると、テレビをリサイクルショップで処分できる人はごく一部の人に限られるでしょう。
確かに5年経たずにテレビを手放す人って少ないかもしれませんね。ではそれ以外で一番お得な方法は何ですか?
リサイクル料金を節約したいのなら、フリマアプリやネットオークションを利用する方法もあります。ただ、フリマアプリやネットオークションは、落札された場合、運営元に販売代金の5~10%程度にあたる手数料を支払わなければなりません。仮に5万円で売れた場合、2,500円~5,000円の手数料を納める必要があります
また、テレビの配送料を出品者(自分)が支払う場合は、さらに追加でコストがかかります。
配送料はテレビの大きさや重さ、配送距離によって異なりますが、3,000円~5,000円程度がおおよその目安となっています。
配送料を落札者負担に設定することもできますが、その場合、なかなか買い手がつかない可能性があります。
うーん、販売手数料や送料までこちらが負担するとなると、手間ひまの割にお得感は薄いかもしれませんね
さらに個人間の売買にはトラブルリスクがつきものですので、トータルで考えるとメリットはさほど大きくないでしょう。手間や時間をかけず、さらにコストパフォーマンスの良さを重視するのなら、不用品回収業者にテレビの処分を依頼するのがおすすめです
[注1]一般財団法人 家電製品協会:内閣府『消費動向調査』データによる家電製品使用年数調査報告書(2017年版)[pdf]
不用品回収業者にテレビ処分を依頼する方法
不用品回収業者に依頼するのが一番お得ということですが、まずはいくらかかるか見積もりをとれますか?
不用品回収業者の多くはオンラインでの受付に対応しています。なかには専用のフォーマットに不用品の種類、住んでいるエリア、住居携帯などを入力するだけで簡単に見積もりが取れる業者もあります。古くなったテレビ回収の前にいくらくらいかかるかを把握したい人は、こういった不用品回収業者に見積もり依頼してみましょう
インターネットで検索すれば、お住まいのエリアに対応している不用品回収業者を簡単に見つけられます。
なお、同じテレビであっても、依頼する業者によって回収料金に差が出ることがありますので、なるべく複数の業者から見積もりを取って比較検討するとよいでしょう。
提示された見積もり額に納得したら、都合の良い日時に業者に回収に来てもらいます。
不用品回収業者に依頼するメリット
他の方法と比べて、不用品回収業者に依頼するメリットは何ですか?
不用品回収業者に依頼する一番のメリットは、テレビ処分にかかる手間と時間を省けることです。さらに、テレビ以外の不用品もまとめて回収してもらえるチャンスでもあります。不用品回収業者によっては、再利用可能な物は買い取ってくれる場合があるため、テレビ回収にかかった費用を上回る収入になるかもしれません
他の方法でテレビを処分する場合、指定引取所にテレビを持ち込んだり、自分で梱包して配送したりと、さまざまな手間がかかってしまいます。
その点、不用品回収業者なら、ネットや電話1本でテレビの回収を依頼できるうえ、自宅で業者を待っているだけでいいので、処分にかかる手間と時間を大幅に削減できます。
さらに、テレビ以外の不用品をまとめて回収してくれるため、引っ越しを機に、大型の家具・家電をまとめて処分したいという要望にも対応してくれます。いらなくなったテレビを回収できるうえに、引っ越し作業もできて、一石二鳥といえます。
回収日時についても、基本的には依頼主の希望に合わせてくれますので、平日日中は仕事で忙しいという方も自分のペースでテレビを処分できます。
回収しにきてくれるんですよね?平日は仕事でなかなか時間がとれないのですが、依頼できますか?
基本的には依頼主の希望に合わせてくれますので、平日日中は仕事で忙しいという方も自分のペースでテレビを処分できます。業者によっては、早朝や深夜帯に回収してくれるところもあります
テレビはリサイクル法の対象
ちなみに、教えていただいた処分方法に『粗大ゴミに出す』という手段がないのはなぜですか?
テレビは家電リサイクル法の対象製品ですので、粗大ゴミとして出すことはできません。家電リサイクル法の対象となるのは、テレビのほかに、『エアコン』『冷蔵庫・冷凍庫』『洗濯機・衣類乾燥機』の計4品目で、これらは然るべき方法で処分することが義務づけられています
家電リサイクル法とは、正式名称を「特定家庭用機器再商品化法」といい、一般家庭や事務所から排出された特定の家電から、まだ使える部分や材料をリサイクルするために定められた法律のことです。
家電のリサイクルを行えば、廃棄物の量を減らすと同時に、限られた資源を有効利用できるという一石二鳥の効果が期待できます。
リサイクル法対象のテレビは、必要な許可を得た業者に処分を依頼することが大切
リサイクル法対象のテレビを処分するときに、気を付けた方がいいことはありますか?
家電リサイクル法対象のテレビを家庭から回収し、処分できるのは『一般廃棄物処理業』の許可を得た不用品回収業者のみです。必要な許可を得ずに不用品の回収を行っている業者もいるので要注意してください
必要な許可を得ていない不用品回収業者にテレビを引き渡すと、不法投棄や不適正な処理・管理により、火災の発生や環境破壊のリスクが高くなります。
また、無許可業者の中には悪徳な会社も多く、テレビを回収した後に法外な料金を請求するといった事例も多数報告されています。
知らない間に自分のテレビを違法な手段で処分されていたり、高額請求されたりするのは怖いですね
きちんとした業者なら、ホームページ上などに必要な許可を得て営業していることが表記されています。なかには、県知事が発行した許可証を掲載している業者もあり、信用が増すでしょう。不用品回収業者を選ぶときは、価格だけでなく、信頼できる業者かどうかもしっかりチェックしてください
テレビを正しく&お得に処分したいのなら、不用品回収業者に依頼しよう
テレビは家電リサイクル法の対象製品ですので、粗大ゴミに出して処分することはできません。
テレビを処分する方法はいろいろありますが、手間や時間がかからず、テレビ以外の不用品も回収してくれる利便性を考えると、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
なお、対応エリアや回収料金は業者によって異なりますので、なるべく複数の業者から見積もりを取り、最も良い条件を提示したところに依頼するのが理想です。
不用品回収の窓口では、依頼内容や回収してほしい量、建物の種類など、いくつかの必要事項を入力するだけで、簡単に複数業者から見積もりを取得できるサービスを提供しています。
最大5つの業者からメールや電話で見積もり結果を受け取れるので、どの業者に依頼すればいいかわからない…と悩んでいる方にぴったりです。
見積もり依頼は完全無料ですので、テレビ処分の依頼先に困っている方は、ぜひ不用品回収の窓口をご利用ください。
日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。