タイヤは自分で処分できない?9つの方法や費用の目安を解説

タイヤを外す

不要になったタイヤを処分したいのですが、ゴミ収集に出せますか?

タイヤは適正処理困難物に指定されているため、ゴミ収集に出すことができません。今回は、廃タイヤの処分方法を詳しくご説明します。

タイヤは意外と大きいため、自宅に置いておくと保管スペースが圧迫されてしまいます。不要なタイヤを置きっぱなしにしている場合には、処分して広いスペースを確保したいものです。

ただし、廃タイヤは自治体のゴミ回収に出すことができないので注意が必要です。ここでは、タイヤを処分する方法について詳しくご説明いたします。

タイヤはゴミ収集に出せないって本当?

積まれた古いタイヤ

スタッドレスタイヤと夏タイヤを交換した場合などに、使わないタイヤを保管したまま使用期限が切れてしまうケースは少なくありません。また、パンクしたタイヤを交換し、廃タイヤを自宅のガレージなどに置きっぱなしにしてしまうこともあると思います。

不要なタイヤの処分方法といえば自治体のゴミ回収に出す方法が考えられます。しかし、タイヤは燃えるゴミや燃えないゴミ、粗大ゴミとして出すことは原則としてできません。

これは、タイヤが環境省の廃棄物処理法によって、適正処理困難物に指定されているためです。

多くの自治体では、廃タイヤの処分方法に明確なルールを定めていません。自治体の冊子やサイトにも廃タイヤの具体的な処分方法は記載されていないことがほとんどです。そのため、廃タイヤの処分方法に困らされてしまう方は少なくありません。

タイヤを処分する9つの方法

タイヤを処分する9つの方法

では、いらなくなったタイヤはどんな方法で処分すべきですか?

廃タイヤはカー用品店や自動車販売店、自動車修理工場で引き取ってもらうとよいでしょう。また、不用品回収に出すのもおすすめの方法です。きれいな状態のタイヤは売却できることもあります。

タイヤの処分には以下のような方法が考えられます。

  1. カー用品店で引き取ってもらう
  2. ガソリンスタンドで引き取ってもらう
  3. 車の販売店で引き取ってもらう
  4. 自動車修理工場で引き取ってもらう
  5. 不用品回収業者に引き取ってもらう
  6. 自治体によっては廃タイヤの回収が可能
  7. リサイクルショップに売却する
  8. オークションサイトやフリマサイトで売却する
  9. タイヤを必要としている人に譲る

タイヤの状態によって最適な処分方法は異なるため、自分に合った方法を選んでみましょう。

1. カー用品店で引き取ってもらう

カー用品店やタイヤ販売店で新しくタイヤを購入したときには、古いタイヤを引き取ってくれるかを相談してみましょう。ただし、タイヤの引き取りには手数料がかかるのが一般的です。

まれにタイヤを引き取ってくれない店舗もありますが、ほとんどの店舗では問題なく引き取りをしてくれるはずです。

最近では、ネットショッピングでタイヤを購入できるサービスも増えてきました。ネットでタイヤを購入した場合にも、購入後にタイヤを取り付けるタイミングで古いタイヤを引き取ってもらえることがほとんどです。

2. ガソリンスタンドで引き取ってもらう

ガソリンスタンドでタイヤを引き取ってもらうのもおすすめの方法です。

現在は多くのガソリンスタンドが、空気圧のチェックやタイヤ交換、パンクなどタイヤに関する各種メンテナンスサービスをおこなっています。こういったガソリンスタンドは、タイヤの引き取りにも応じていることがほとんどです。

しかし、ガソリンスタンドにタイヤを持ち込んだときに必ず引き取ってもらえるというわけではありません。無駄足になるのを防ぐためにも、タイヤの引き取りが可能か否かを前もって問い合わせておきましょう。

3. 車の販売店で引き取ってもらう

廃タイヤの処分に困ったときには、自動車販売店やカーディーラーに問い合わせてみましょう。中には、かなり良心的な価格で廃タイヤの引取に応じてくれる店舗もあります。

とはいえ、正規ディーラーやメーカー系の販売店はタイヤの引き取りをしていないことがあるので注意しましょう。タイヤの引き取りをしてもらえるかを前もって確認しておけば安心です。

近隣のディーラーや販売店でタイヤを引き取ってくれない場合には、中古車販売店に持ち込むのもおすすめの方法です。

4. 自動車修理工場で引き取ってもらう

自動車修理工場や自動車整備工場で廃タイヤを引き取ってもらえることもあります。この場合にも手数料はかかりますが、カー用品店や中古車販売店に持ち込むよりも安く処分してもらえるケースは多いものです。

処分したいタイヤがある場合には、車検などのついでに相談してみるとよいでしょう。

5. 不用品回収業者に引き取ってもらう

タイヤを手早く処分したいときには、不用品全般を回収してくれる業者に依頼しましょう。

カーディーラーやカーショップ、整備工場などでタイヤを処分してもらう場合には、廃タイヤを自分で持ち込まなければなりません。しかし、不用品回収業者に依頼すれば、自宅まで廃タイヤを引き取りに来てくれます。

また、不用品回収業者を利用すれば、廃タイヤだけでなく自宅のさまざまな不用品をまとめて引き取ってもらうこともできます。

6. 自治体によっては廃タイヤの回収が可能

タイヤは環境省の適正処理困難物に指定されているため、自治体では処分を受け付けていないことがほとんどです。とはいえ、自治体によっては別料金を支払うことによって廃タイヤの回収を依頼できることもあります。

たとえば関東圏では、栃木県や埼玉県、茨城県の一部地域で廃タイヤの回収がおこなわれています。

廃タイヤの処分に困ったときには、お住まいの自治体に回収制度があるのかを一度確認しておくとよいでしょう。

7. リサイクルショップに売却する

タイヤの処分というと廃棄が思い浮かびますが、まだまだ使えるタイヤはリサイクルショップに問い合わせて引き取ってもらってもよいでしょう。

もちろん、すべてのリサイクルショップがタイヤの買い取りに応じているわけではありません。しかし、まだまだ価値があるタイヤなら、思わぬ値段で引き取ってもらえることもあります。

きれいな状態のタイヤがある場合には、リサイクルショップでの引き取りが可能かを問い合わせてみましょう。

8. オークションサイトやフリマサイトで売却する

ネットオークションのサイトやフリマサイトにタイヤを出品して買い手を探すのも有効な方法です。タイヤを安く購入したい方は多いため、まだまだきれいなタイヤであれば買い手がつく可能性は低くありません。

タイヤを出品するときには年式やメーカー、サイズ、使用期間などを明記しておきましょう。これらの情報は、購入者にとって重要な判断材料になります。

オークションやフリマでタイヤを売るときには配送料が必要となります。また、運営者に対する手数料の支払いも求められるので注意しましょう。

9. タイヤを必要としている人に譲る

いらなくなったタイヤを知人や友人に譲るケースもあります。また、地元密着型の掲示板で買い手を探し、近隣で待ち合わせをして直接引き取ってもらうのも良い方法です。

とはいえ、自分が余らせているタイヤと相手が求めているタイヤの種類やサイズが一致するとは限りません。サイズの勘違いなどで譲ったあとにトラブルが起きないよう、タイヤを譲りたいときには前もってサイズなどの情報を伝えておきましょう。

使わなくなったタイヤは買い取ってもらうこともできるんですね

比較的新しいタイヤであればリサイクルショップに持ち込んだり、ネットオークションやフリマアプリで売ったりすれば現金化できます。とはいえ、古いタイヤは買い取ってもらえないことがほとんどなので、業者に処分を依頼したほうがよいでしょう

タイヤの処分にかかる手数料の目安

タイヤの処分にかかる手数料の目安

タイヤの処分にはどれくらいの費用がかかりますか?

タイヤを処分する方法によってかかる費用は異なります。多くの場合、4本のタイヤを引き取ってもらうためには数千円の費用がかかります

カーショップやタイヤ販売店、自動車整備工場などにタイヤを引き取ってもらうときの費用相場は、1本あたり300円~500円程度といわれています。タイヤを4本まとめて処分する場合には、1,200~2,000円程度の費用がかかることになります。

ただし、こういった店舗でタイヤを処分してもらうときには、自分でタイヤを持ち込む手間がかかります。タイヤを積載できるトラックやワゴンがあるときには業者に持ち込むのもよいでしょう。

不用品回収業者に依頼するときの料金はタイヤ1本あたり1,000~2,000円程度とやや割高になります。とはいえ、多くの不用品回収業者は自宅までタイヤを引き取りに来てくれるので、処分しやすいという良さがあります。

タイヤを運ぶのが難しい場合や、時間がなく処分を専門業者に任せたい場合には、不用品回収業者を頼るのがおすすめです。

不用品回収業者は依頼をすればすぐに回収してくれるんですか?

基本的には、不用品回収業者は依頼者の希望する日時に合わせて訪問してくれます。中には、早朝や深夜の時間に回収してくれる業者もあります。忙しくなかなか時間を確保できない方は、日時を細かく指定できる不用品回収業者を選ぶのが安心です。

タイヤの買い取りが可能かどうかを見分ける方法は?

タイヤの買い取りが可能かどうかを見分ける方法は?

不要なタイヤに買い取り価格がつくかどうかを判断する方法はありますか?

中古のタイヤには値段がつかないことが多いのですが、希少価値の高いものであれば買い取ってもらうことも可能です。判断に迷うときには、リサイクルショップなどで査定してもらうとよいでしょう。

使用していないタイヤや製造時期の新しいタイヤ、短期間使用しただけのタイヤであれば、売却したときに十分な値段がつくかもしれません。買い取りが可能か否かを知りたいときには、リサイクルショップに査定を依頼してみましょう。

人気銘柄のタイヤや希少価値の高いタイヤは、思わぬ高値がつくこともあります。こういったタイヤはコレクターに買い取ってもらえることがあるので、オークションサイトやフリマアプリなどで買い手を探してみるのもよいでしょう。

古くなったタイヤや溝がすり減るほど使われたタイヤは値段がつかないことがほとんどです。また、タイヤにヒビが入っている場合や、内部のワイヤーがむき出しになっているような場合にも、買い取ってもらうのはほぼ不可能といえます。

こういったタイヤは自動車販売店やカーショップ、自動車整備工場、不用品回収業者などに依頼して引き取ってもらいましょう。

回収された廃タイヤは焼却処分や埋め立て処分されるようなイメージがあるかもしれませんが、現在ほとんどの廃タイヤはリサイクルに回されています。

一般社団法人日本自動車タイヤ協会の調査では、廃タイヤの現在のリサイクル率は97%以上となっています。現在国内では年間約100万トンという廃タイヤが回収されますが、ほとんどがリサイクルされ、代替燃料やコンクリートの材料などに生まれ変わっています。

値段がつかない古いタイヤも、回収後にはリサイクルされると聞いて安心しました

はい。しかし中には、回収した不用品を不法投棄するような悪徳業者もいるものです。廃タイヤを処分するときには、きちんとした業者を選ぶことが大切です。一般廃棄物処理業の許可を取得している業者を選べば、不適切な処分がおこなわれる心配はありません。

使わなくなったタイヤは、不用品回収業者に引き取り依頼をするのがおすすめです

不要なタイヤを保管していると邪魔になるばかりでなく、どんどん劣化して価値がなくなってしまいます。いらないタイヤがあるときには、早めに処分を検討しましょう。

タイヤの処分方法は複数考えられますが、カーショップやガソリンスタンド、自動車整備工場などでは持ち込みのみの受付となっていることがほとんどです。

タイヤは意外と大きく重量もあるため、運ぶのが難しい場合には不用品回収業者に引き取り処分を依頼するとよいでしょう。